エポワス
チーズの王様、ウォッシュチーズの代表格。
味の特徴
クセの強い香りがあるが、やわらかな甘みと濃厚なコクがある。
フランス産
牛乳
赤ワイン
白ワイン
日本酒
チーズサイズの目安
チーズサイズの目安
水分量などがチーズによって異なりますので大きさは前後いたします。
原材料:
生乳、食塩、マール酒
フランス・ブルゴーニュ地方のエポワス村からその名前が付きました。
ワイン産地ブルゴーニュの中心、コート・ドールに位置しています。
16世紀に生み出されナポレオンも好んだとされています。
シトー派の修道士が考案したといわれています。修道士達は年間100日を超える断食日には肉を食べることが禁じられていたため、チーズは重要な栄養源でした。
1815年のウィーン会議の際にはチーズコンクールも開催されたのですが、欧州で生産されている49種類のチーズの中で、エポアスは第2位の座を獲得しています(1位はフランスのブリー )。
しかし2度の世界大戦で生産者がいなくなり絶滅の危機に瀕しましたが、小さな農家のベルトー夫婦によって復活することができました。
熟成では、2~3日おきに塩水や水とマール・ド・ブルゴーニュ(ブルゴーニュワインの製造時にできるぶどうの搾りかすで作る蒸留酒)を混ぜたもので表面を洗います。マールの濃度は薄いものから始め、回数を追うごとに濃度を増し、最終的にはマール100%で洗われます。
マール酒で洗うことで独特なうまみと香りが生まれ、また殺菌効果もあると言われています。
他の色のついたウォッシュチーズはアナトーという天然色素で色味が調節されることが多いですが、エポワスは自然に存在するリネンス菌によるものです。
※納豆菌の遠い親戚のような菌で、ネバネバが特徴です。
熟成が進むにつれ香りも強くなり、中身もトロッとしてきます。
この香りはフランスでは「神様の御御足」の香り、イギリスでは「豚の足の指の間」と表現されています。
香りは非常に強いですが、その香りとは裏腹にミルクの優しい甘味、バランスの良い塩味がすっと舌に馴染み、ウニのようなまろやかなコクと旨味が口の中いっぱいに広がります。
ブルゴーニュのワインと相性が良いです。
熟成が若い場合には辛口の白ワインも合います。
熟成が進んだものは重めの赤が良く合います。
ジュヴレ・シャンベルタン(Gevrey-Chambertin)とエポワスのマリアージュは皇帝ナポレオンも愛したと言われています。