サントモール・ド・トゥーレーヌ

フランス北西部ロワール地方で作られ、名前は生産をしている村の名前に由来しています。

8世紀にフランスに攻め込んできたイスラム軍（サラセン人）がトゥール・ポワティエの戦いに敗れ撤退した際に、食料として持ち込んでいた山羊が取り残されたのが始まりと言われています。

中心部には1本の藁が通っていてチーズの形が崩れるのを防止し、内部に空気を通す役目があります。また表面にまぶしてある黒い木炭粉は酸味を中和させ風味をマイルドにして、チーズを良い状態で熟成させる為の環境をつくっています。雑菌から守ったり、チーズの水分放出を穏やかにし皮が硬くなるのを緩和したり、熟成を促すなどの効果があると言われています。
黒い木炭粉は召し上がっていただけます。

熟成の若いうちは爽やかな酸味が楽しめ、熟成が進むと水分が抜けてきてミルクのコクが増しヘーゼルナッツを思わせるような風味になっていきます。ひと口に「サントモール」と言っても作り手やチーズの状態によって味わいは異なり大きく異なります。

表皮からはナッツのような香ばしさが漂い、中身は引き締まりねっとりと凝縮したミルクの旨味とほのかな酸味が口いっぱいに広がります。

酸味に合わせキレのある爽やかな白ワインがおすすめです。
中でも同じ生産地と同じロワール地方で造られるソーヴィニヨンブランはとても相性が良いです。
ノンアルコールならハーブティーや紅茶、浅煎りのコーヒーがおすすめです。